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保育士処遇改善等加算Ⅱって何?経験や技能が関係する理由

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保育士処遇改善のため、更に新たな政策が発表されました。
保育士の処遇改善等に関する内容はこちらの記事でも詳しくご紹介しておりますので、あわせてご覧ください。

これとは別に、平成30年度から処遇改善手当の運用が柔軟になってきているのです。
何がどう柔軟になっているのか?

その上で現場の保育士が受けるメリットデメリットについて今回はご紹介したいと思います。

保育士の処遇改善等加算Ⅱの見直しについて

保育士,処遇改善等ii,メリットデメリット

当初、内閣府が公表した保育士の処遇改善案は、経験年数による処遇改善加算が主でした。
勤続7年以上が条件になっていたり、スキルアップ研修を受けたりということが必要だったのです。

この仕組みについてはそこまで変わっていませんが、今回の「処遇改善等加算Ⅱ」では、勤続年数ではなく、経験や技能の高さによって給料が加算されるという仕組みになっているのです。
また、支給対象の職員についても大きく枠組みが設けられており、

  • 調理師
  • 栄養士
  • 看護士
  • スクールバス運転手
  • 事務職員
  • 保育士(非常勤や派遣職員を含む)

など、保育施設で働く全ての職員がその支給対象になっています。
しかし、この中には、園長と主任保育士は含まれないとなっています。

いちか
スキルが高く、保育施設側から指名があれば派遣職員でも処遇改善が加算されるんです。

こんな場合は処遇改善手当の加算外になります

保育施設に関わる職員であれば誰でも加算対象です。
しかし、例外もあります。

それは

  • 延長保育
  • 預かり保育
  • 放課後児童クラブ

これらの施設の専任職員は加算対象にはなりません。
専任職員は処遇改善手当の計算で必要になる職員数にもカウントすることはできません。

しかし、保育園側が一律に処遇改善手当を全職員に加算したいと考えれば、お給料に加算することもできるんです。

保育士の処遇改善等手当はどのくらい実施されている?

平成29年度に実際、保育施設などで処遇改善手当をどの程度実施しているのでしょうか?
これは内閣府の報告書になります。

これによると、実際に認定を受けたのは、全体の89%になっています。
ほとんどの保育施設で認定基準を超えているんですね。

その上で、処遇改善の加算が実施されているのは

  • 保育園・・・80.1%
  • 幼稚園・・・52.7%
  • 認定こども園・・・82.1%

となっています。
ほぼほぼ、加算されています。

しかし、この実施状況から保育現場ではこんな意見も出ているんです。

保育士の処遇改善等手当は払われてる?

2018年4月18日の朝日新聞にこんな記事が載っていました。

ここでは、実際に処遇改善手当を貰っていない、などの保育現場からの叫びが載っています。
この事から保育士の処遇改善手当の加算対象を柔軟にしようとする動きが出てきたんですね。

そこで保育士の処遇改善等加算Ⅱの見直しです。

ここではそれまで対象となっていた勤務経験などをすべて取り払い、勤続1年目からでも処遇改善等加算の対象にすることができますよ、としているんです。

しかし、このことからまた、保育現場ではメリットデメリットがある!という声が噴出しているんですね。

保育士の処遇改善等手当は現場でどう思われてる?

保育士,処遇改善ii,メリットデメリット

保育士の処遇改善等手当はもちろん良いことです。
低賃金で、保育士という職業に人気がなく、待機児童が溢れている、そんな現実を打破するために取り組んだ政策としては本当に良いことだと思います。

例えば、メリットは「保育士の給料の底上げになる」ということです。

保育士の処遇等改善手当の菌がうは十分なものではありませんが、それでも加算されるとされないとでは違います。
しかし、このメリットに対してデメリットが多すぎやしませんか?と現場の保育士からの悲鳴(?)が上がっているのです。

保育士の処遇改善等手当は現場では不評・・・?

何故不評なのかというと、処遇改善等加算Ⅱの見直し案で、処遇改善等手当の加算対象が全職員になったことにあります。
例えば、こちらの意見をご覧ください。

 

努力したことが報われるどころか、自分が努力したものを何もしていない他の職員に分配されるというのはやはり納得がいきませんよね。

他にも


処遇改善等手当を加算してもらうために、平日の保育を無碍にすることはできません。
しかし、日曜日に研修となると研修を受ける保育士さんもより大変です。

こういったジレンマが現場では噴出しているんですね。

副業は保育士という職種では難しい問題です。
でも、ここまで深刻になっているんだ、とちょっと衝撃を受けました。

この他にも、同期だけど給料が違う
保育士の処遇改善等手当を副主任保育士に加算すると主任保育士よりも賃金が多くなってしまう、などの問題もあるようです。

皆平等に加算と言いますが、努力していない人が同じだけ貰うというのに憤りを感じる人もいるようです。
本当に慎重に行わなければいけないと思います。

保育士同士の連携も必要な職場だけに、こういった部分は困りますね。

保育施設によっては良い方向に進んでいる

ある保育園の経営者さんの話を聞きました。
その方の保育園では、

国から貰う処遇改善等手当の金額だけでは全職員に加算できない。
そのため、国からのお金と、保育施設の利益半々で全員に給料の上乗せを行った。

というものです。
これにより、4万円(月額)加算される人と、加算されない人の格差が少なくなったとしています。

やはり国からの補助金の額は少なすぎるのが原因です。
もし、本当に保育園の経営のことなどを考えるのなら、保育士全体の給料のベースアップを考えるべきですね。

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