1年目から12年目の保育士は45,000円の給料上乗せ。
13年目から20年目の保育士には46,000~72,000円の給料上乗せ。
もしかして驚きましたか?
でも、これは千葉県松戸市で実際に行われている保育士の「処遇改善手当」の実情です。
一方、いつまで経っても現場レベルで労働賃金が上がった・・・と実感している保育士さんも少ないのではないでしょうか?
そこで今回は、保育士の処遇改善手当にテーマに
- なぜ支給されているはずのものが現場の保育士さんに届かないのか?
- 保育士が処遇改善の恩恵をちゃんと受けるためには、どうすればよいのか?何かできることはあるのか?
を掘り下げてみたいと思います。
Contents
役職・勤続年数と「保育士処遇改善手当」の深い関係
処遇改善手当の制度がはじまったのは2013年度。
保育士の退職理由で上位にある「お給料が少ない」という理由を解消するべく作られました。
具体的には、全ての保育士さんを対象に7%の給料の上乗せを4年間で達成すると言う目標を立てているものです。
2013年度から始まっているので、2017年にはその4年目にあたりいくらかの結果を残さないといけません。
そこで、国は2017年4月より更に2%の上乗せをすると発表しています。
実質的な数字で言うと、大体、月額6000円程度です。
最初の7%とあわせると1人当たり約30000円の上乗せとなります。
これって純粋に嬉しいことですよね。
ただし、処遇改善手当は役職・勤続年数とも深い関係があります。
というのは・・・。
①「副主任保育士」や「専門リーダー」なら月4万円の処遇改善手当
2017年4月より施行された保育士の処遇改善手当の中には条件付きで、月40000円UPというものが盛り込まれました。
これは全保育士が対象ではなく
- 副主任保育士
- 専門リーダー
という役職がついた保育士さんだけが対象です。
このあたりは、厚生労働省さんによるこちらの図を見てもらうと分かりやすいかもしれません。
(オレンジの枠で囲っている部分です)
この図の中にも書かれていますが、この役職につくには、
- 勤続年数が7年以上であること
- キャリアアップ研修を受ける事(4部門)
- 園が正式に発令を行う
といった条件があります。
これは勤続年数が7年目になると、退職してしまう人が多いということで、それに歯止めをかけるための対策だと言われています。
それなら勤続年数7年以上の保育士さんが全員貰えるのか?というと、各保育園で人数制限もあるんですね。
それは全職員(園長と主任保育士を除く)の概ね1/3となっています。
「副主任保育士」や「専門リーダー」になるために必要なこと
先ほども言いましたように、役職をつけてもらうためには条件があります。
中でも、キャリアアップ研修というのは、4部門を受けておかなくてはいけないので、少し準備が必要ですね。
次の8つの中から4つを選んで研修を受講する必要があります。
- 乳児保育
- 幼児教育
- 障害児保育
- 食育・アレルギー
- 保健衛生・安全対策
- 保護者支援・子育て支援
- 保育実践
- マネジメント
ちなみに、研修の実施主体は全国の都道府県で行われており、一度受ければ受講したという資格が失われることはありません。
つまり、研修を受けた後、別の保育園に転職したとしてもこの資格は引き継がれていくんですね。
また、研修を受講したというのは、どの都道府県でも有効です。
これまでは、キャリアアップ研修が自治体によって行われておらず、役職につきたくてもつけない、という現実がありました。
この事による改善が施されることが決まりました。
それは、2022年度までを目標に、キャリアアップ研修の仕組みを整えていくとのことです。
キャリアアップ研修の受講が「職務別リーダー」などになるための必須条件でしたが、キャリアアップ研修の体勢が整う2021年度までは受講しなくても、保育園側から任命されれば給料に加算されます。
なので、今からコツコツとキャリアアップ研修を1つずつ受講し、2022年度までに完了しておけば、十分に任命されることになるんです。
②「職務分野別リーダー」なら月5000円の処遇改善手当
実は、副主任保育士や専門リーダーには研修を受ければそれで終了、ということではありません。
その前に、「職務分野別リーダー」という役職を経験していなければなれないのです。
この「職務分野別リーダー」というのは、勤続年数が3年以上の保育士さんを対象にした役職です。
そして、この職務分野別リーダーにも処遇改善手当がつきます。
具体的には、月5000円の加算という制度なんですね。
特に、この職務分野別リーダーは勤続年数が3年以上ならなれるということで、若手の人材確保にも期待されています。
他の条件としては、先ほどあげたキャリアアップ研修の6つの中の1つを受講します。
「マネジメント」と「保育実践」は対象外となっています。
そして、その研修の職務分野別リーダーとして園から発令があれば役職につけるんですね。
見事、この役職につけた後はさらに上の役職を目指して上っていくことになります。
職務分野別リーダーを経験しておけば、専門リーダーにもなれます。
もちろん他の条件を満たしたうえで、ですが。
更に専門リーダーを経験しておけば、副主任保育士にもなれます。
しかし、職務分野別リーダーにも人数制限があり、全職員(園長と主任保育士を除く)の1/5となっています。
結局保育士の給料は5万円上がる?!
先に行われたベースアップに加え、役職に就くとなると、6000円プラス役職手当(40000万円)となります。
こうなると、今までの月給にプラス46000円プラスということになるんですね。
つまり
- 副主任保育士や専門リーダーになった保育士・・・46000円UP
- 職務別リーダーになった保育士・・・11000円UP
となります。
もちろんこれには条件があり、長く勤務すれば皆が皆貰えるということではありません。
しかも、働いている保育園がブラック保育園だということになると更に補助金がきちんと貰えるのかどうか、というのは怪しくなるでしょう。
あなたが働いている保育園がブラック保育園かどうかのセルフチェックはこちらの記事でできます。
是非一度試してみてくださいね。
何故この金額が出てきたのかというと、民間の保育園を経営してこられた大川えみるさんの発言がきっかけです。
このように、声を大にして月額5万円をUPして欲しい、ということを伝えてくれたので政府が聞いてくれたんですね。
しかし、大川えみるさんの主張は全職員に対して月5万円のUPなので、全てが聞き届けられたということにはなりませんね。
地域で異なる保育士処遇改善手当
保育士処遇改善手当ですが、やっと一歩を踏み出せたな、というイメージです。
しかしそれでも十分な月給にはまだまだ遠いですよね。
東京都は更に2万円UP?
そんな中、東京都は保育士の給料を一律で20000円UPすると決定したんです。
一律で20000円は決して小さな数字ではありません。
しかも、細かな条件などもなく、本当に一律でUPです。
この背景には東京都は待機児童が全国第1位!というものがあります。
待機児童問題に本気で取り組み始めたんだなあ、と思います。
自治体によっては住宅手当が貰える場合も・・・
処遇改善手当と同じように、神奈川県(特に横浜)や東京都では、住宅手当をプラスしてくれる自治体があります。
地方の自治体では、住宅手当は廃止している所が多いですが、こういった東京や神奈川では他の地域からも保育士に来て働いて欲しいという現状があるのです。
それほど、保育士は不足しているのが現状なんですね。
この補助金は、国から支給されるものではありませんので全ての保育士に貰えるというものではありません。
しかし、住宅手当を実施している自治体にある保育施設なら十分に貰えるものですので、転職等を考えた時に、条件の1つとして考えるのも、後悔しないポイントではないでしょうか。
保育士の処遇改善手当って本当に貰えてる?
これだけ、保育士の処遇改善手当が発表されてはいますが、現場の保育士さんからは不思議な声が上がっています。
それは
「給料が上がるって聞いたけど、実際手取りの金額は何も変わってない。」
「保育園から処遇改善手当が支給される説明があった。でも具体的な金額が決まってないから先送りにされた。しかも、支給が4月からになるから3月に退職する人には支給できないって言われた!!」
「保育士処遇改善手当を残業代として払うから結局、一緒。」
といったものです。
これって保育士さんのために支給されているものなのに、全く現場の保育士さんに届いていないですよね。
保育士の処遇改善手当が支給されない理由
保育士の処遇改善手当は国や自治体から支給される補助金にあたります。
このため、補助金は保育士個人に割り振られるのではなく、保育園にまとめて一括で渡されるんです。
このため、補助金の使い道は不透明になります。
というのも、この保育士処遇改善手当は保育園の経営者の判断で誰にいくら上げるか?というのを決められるからなんです。
もし、月20000円の補助金を貰えるのなら、他の役職のついていない保育士さんと頭割にして皆に手当を支給することもできます。
支給方法も、月給ではなく賞与に上乗せという方法でも構わないんですね。
この事から、経営が上手くいっていない保育園では、この処遇改善手当を設備手当として使われたり、内部保留金として蓄えられたりするんです。
こうなると、保育士さんの手元には全く入ってきませんよね。
また、先ほど言っていた「残業代として支給される」というところも珍しくなく、こうなると処遇改善に全く役立ってはいないことになります。
保育園はブラック企業体質なところもありますから、身内の役員への臨時ボーナスに全て当てられたという場合もあるようです。
保育士の処遇改善手当をきちんと貰うには
保育士の処遇改善手当は確かに支給されています。
全国一律で、月6000円は確かに施行されたものです。
にも関わらず、あなたの給料明細で「保育士処遇改善手当」の項目がないというのはおかしなことですよね。
賞与などを心待ちにしていても、全く上がっていないというのはやはりおかしな事態です。
こういった不正受給を防ぐために、対策を始めた自治体もあります。
東京・千葉・福岡・神奈川・沖縄などでは、保育士の処遇改善対策に独自の取り組みや補助金を設けてもいます。
同じ保育士の仕事をしていても手当さえきちんと支給してくれない保育園で働く理由はどこにあるでしょうか?
いつかきっと処遇が上がるはず!と信じて頑張るのもいいですが、手当の金額が上がってもきちんと支給してくれない保育園では意味がありません。
あなたが保育士としての処遇を改善して欲しい!と願っているのなら、きちんと職員に手当を還元してくれる優良保育園を探して転職してみてはいかがでしょうか?
このためには、保育士専門の転職サイトが役に立ちますよ!
是非、登録して適正なお給料を貰って働けるようにしましょう。
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