保育士の仕事ってきついし、仕事量も多い・・・と良く聞きますよね。
実際のところ、本当にそうなんでしょうか?
保育士さんの具体的な仕事内容を知ることで、判断もできますよね。
そこで今回は、実際保育士さんがこなしている仕事量や内容について詳しくご紹介します。
あわせて代表的な保育士さんの一日の流れも参考にして下さいね。
Contents
保育士の仕事って何があるの?
保育園の方針などによって仕事量や内容には違いがあります。
しかし基本的な保育士さんの仕事となると、「保育に欠ける家庭に替わって子どもに保育を行うこと」です。
つまり、共働きなどで子どもの育児ができない家庭をお助けする存在なんですね。
もっと具体的に言うと7つのジャンルに分かれます。
保育士の仕事内容①「子どもに基本的な生活習慣を身につけさせる」
保育園では、一部を除き、利用年齢が0歳~修学前までとなっています。
そのため、乳児から入園する子どももいれば、幼児になって入園する子どももいます。
家庭でどこまで生活習慣を身につけているのか、というのは、本当に各家庭ごとに違います。
代表的な例で言うなら、「トイレトレーニング」ですね。
早い子は2歳で完全に完了している場合もあれば、4歳になってもまだ不完全な子どももいます。
これは家庭での取り組みが大きく関係してきますし、子どもの個人差というのも考えられます。
それらの要素を全て包み込んで、保育園でその子どもに基本的な生活習慣を身につけさせて行くんですね。
ここでは、幼少期に重要と言う
- 睡眠
- 食事
- 排泄
- 着脱
- 清潔
の5つです。
保育士の仕事内容②「子どもの身の回りの世話」
まだまだ自分1人でできることは限られています。
そんな子どもたちに必要なのは、子どもたちを見守り、困った時は援助することです。
このためには、子ども1人1人の健康状態や行動を常にチェックしておかなくてはいけません。
その上で、今、子どもが何を求めているのか理解して、適切に対処していきます。
子どもの発達を思えば、援助しすぎるのは良くありませんよね。
しかし、困ったままにしておくのも発達を促すことにはなりません。
保育士の仕事内容③「集団生活を通じ社会性を学ぶ」
保育園と家庭の一番の違いは集団生活をしているということです。
保育園は小さな社会です。
自分の思い通りにならないことも多いでしょう。
しかしこうした経験を通して、自分が社会の中でどう対処していけばいいのか?という集団の中での自分を学んでいくのです。
それは遊びを通してでもあり、地域との触れ合いによるものでもあります。
例えば、おもちゃの貸し借りも「貸して」と自分から積極的に言えるか?
「ありがとう」と感謝の言葉をすぐに言えるか?などを促していくのです。
「こんな時はこういってみたら?」などは知らないとできないことですよね。
保育士の仕事内容④「遊びを通して心身の発達を促す」
保育士の仕事と聞いて一番にイメージするのは子どもと遊んでいるところではないでしょうか?
小学校などのように、保育園には勉強の時間はありません。
しかし、保育園ではただただ遊んでいるわけでもないんです。
その年齢にあった遊びを保育士が提供することで、子どもの成育に大きく貢献します。
それは精神面でもあったり、身体面であったりもします。
2歳の子どもに体をしっかり動かすのはとても重要な事です。
そこで、サーキット遊びなどを取り入れるのも素晴らしいことですよね。
保育士の仕事内容⑤「保護者のサポート」
保護者は育児に悩んでいる人もいます。
また忙しくて、自分の子どもとの時間がなかなか持てないという保護者もいるでしょう。
そういった保護者のサポートをするのが保育士です。
時には育児相談に乗ることも必要です。
また、保育園ではどんな活動をしているのか?
乳児なら特に、話せないので保育士に活動を聴きたいと思う保護者も多いはずです。
保育士の仕事内容⑥「地域とのふれあい」
保育園の活動は保育園内だけで完結しているわけではありません。
- 園庭解放
- 体験保育
- 地域行事への参加
など、地域とのふれあいが必要な場面があります。
この時の環境整備や保育計画を立てるのももちろん保育士の仕事です。
園庭解放で何を用意し、どんな遊びを展開すれば地域の子どもも安全に遊べるのか?というのも考えなくてはいけません。
保育士の仕事内容⑦「書類作成」
保育士さんのイメージからは遠いかもしれませんが、書類の作成は保育士の仕事の中でもキツイ仕事の1つです。
何故きついのか?
それは書類の種類がたくさんあり、個人計画表というクラス担任を持つと1人1人、毎月つけないといけない記録票があるんです。
これに加えて
- 年間指導計画
- 月間指導計画
- 週案
- 日案
- デイリープログラム
- 園外保育計画
など・・・・。
保育をしながらこれだけの書類を書く必要があるんです。
しかもこの書類は一年に一度「監査」が入り、チェックされます。
疎かになんかできない仕事なんですね。
保育士の1日の流れ
基本的な仕事内容をご紹介した上で、保育士の出勤から退社までの一日の流れをご紹介しましょう。
代表的な例ですので、保育園によってはこの通りでないこともあります。
どうぞ、ご了承ください。
時間 | 内容 | |
1.出勤 | 園児が登園する前まで | 部屋や園庭の環境の整備(換気・掃除・設備チェック) 砂場の準備などもこの時に行います。 |
2.朝の登園 | 9時ぐらいまで | 登園してくる子どもの迎え・体調のチェック 早朝保育をしている場合は各クラスへの連絡の確認 |
3.朝礼 | 9時ぐらいまで | スタッフがそろってその日の子どもの状況などの情報共有 早朝保育をしている当番の先生以外ですることが多い |
4.朝の会や体操 | 9時~9時30分 | 園児が揃ってきたところで、朝の会をしたり体操をします。 |
5.自由遊び | 11時まで | その日の遊びの活動を展開します。 季節によっては水遊びをしたりします。 |
9時30分 | 乳児クラスは朝のおやつの時間があります。 | |
6.給食 | 11時~12時ごろ | 給食の準備から後片付けまでを行います。 年長クラスになると当番活動をする場合もあります。 給食では衛生面に注意しつつ楽しく食べられるような環境設定をします。 |
7.午睡 | 1時~3時 | 年長クラス以外では午睡の時間があります。 パジャマの着脱から入眠までを援助し、子どもが寝ている間は雑務をこなします。 |
8.おやつ | 3時頃 | 午睡から起きるとおやつを食べます。 お迎えまで不安にならないような環境づくりをします。 |
9.降園準備 | 4時ごろ | おやつを食べた後はお迎えを待つために準備をします。 子どものカバンの片付けや持ち物の確認を行います。 順次降園となりますので、保護者への申し送りもここで行います。 |
10.延長保育 | 5時~ | 5時を過ぎると年齢関係なく1つの部屋に集まり降園を待ちます。 時間帯によってはおやつが出ることもあります。 当番制になっているので、延長保育の当番でない場合はここで就業です。 |
11.退社 | あなたの勤務が終わったら、部屋の点検を行い戸締りや片付けをします。 |
大体、このような流れになります。
しかしこの活動と活動の間には大抵、保育室の掃除や環境整備が入ってきますので、やはり保育士の1日はとてもハードなものになっていますね。
保育士は基本体力勝負!
このように、保育士の仕事内容は多岐に渡り、それでいて子どもと関わるので時間通りに進みません。
また子どもと関わるので、中腰であったり、膝をついたりする場面も多く、想像以上に重労働です。
給食を運ぶのも、やはり保育士が中心ですし、午睡をするとなると布団を敷かなくてはいけません。
月曜日や週末になると、お昼寝の布団を持って帰ってもらうように準備もします。
ようやく子どもたちが帰った・・・と思っても行事や明日の保育の準備物を作ったりもしなくてはいけませんね。
皆が口をそろえて保育士の仕事はきついというのが分かっていただけたでしょうか?
しかし、保育士はとてもやりがいのある仕事です。